旅人の旅日記

バイク・青春18きっぷの旅諸々の旅の記録

続き 和歌山県新宮市の神倉神社へ

11月4日(土)この日の日の出は6時15分ころ。ホテルの温泉は朝5時から開いている、5時に温泉に入って一休みしてから朝日を見ようと思った。露天風呂から大島の方向を見ると微かに空が橙色になっているのが分かった。5時50分、部屋に帰って朝日を見ようとカーテンを開けた。大島が無い、橙色の空も無い、部屋からは熊野の山々が見えていた。朝食が6時45分からだったので混む前に行く事に、6時30分から朝食会場入り口に並んだが、もうかなりの人が並んでいた。待っている場所から大島が見え、丁度朝日が大島の真上から昇る瞬間が見えた、思わず拝みそうになる。今回の宿泊は朝食付きのプランだったので良かったが、朝食バイキングが3,000円。絶対元は取れない。バイキングに和歌山ラーメンがあったので先ずは朝ラーを食べてから普通の朝食を食べた。食べ終わりが7時15分だったが、この頃はだいぶお客さんは減っていた、明日の朝食は7時30分頃に来れば良いと思った。法事は15時から、義理の妹の家には14時に行けば十分。空いた時間でずっと行って見たかった新宮市の「神倉神社」に行く事にした。何回も新宮には行った事も有り、泊まった頃もあるのに神倉神社には行った事がない。神倉神社は毎年2月6日に、白装束の男達が急な石段の有る神倉神社の拝殿から松明に火をつけて一気に下まで駆け下りる、それだけの祭り。昔は気に入らない輩をこの時とばかり後ろから襲う事もよくあり、機動隊も出場するという荒っぽい、縄文ぽい「火祭り」という祭りが執り行われる。串本から国道42号線を尾鷲方面に走る、新宮市に入って暫くすると、神倉神社の看板が見え、車一台分の細い道に入る。今は無いが、近くの本屋さんに中上健次の全集の看板が掛かっていたのを思い出す。その看板を見て、中上健次を知り、中上健次の本はほぼ全て読んだ。神倉神社の入り口に入って暫く、見上げる急な石段を見て驚いた。こんな所を火のついた松明を持って走り下りる?私にはとても無理。ところでこんな高さも幅もバラバラでしかも見上げるように急な石段登れるんだろうか?ましてや、普段散歩もしない嫁もいる。とりあえず登ってみる、少し登ると下りて来た女性が下りるのが怖いので途中で諦めて下りて来たと言われた。益々不安になる。嫁を先に登らせて私が後について登ること10分程、割と呆気なく頂上に着いてしまった。頂上には「ゴトビキイワ」とその下に朱と緑色に彩られた拝殿があった。奮発して賽銭は500円に。ゴトビキイワと拝殿の背景には雲一つ無い紺碧の空、新宮の街も一望出来た。さて、下りの石段である。恐る恐る下りるけど、これもそれ程でも無い。途中、石段に手をつきつつ登る外国の女性2人に会い、have a nice dayと伝えるとハアハア言いながら、you tooとかなんとか。そんなに辛いかな?と思ってしまった。無事下山。時間があったので三重県熊野市の「花の窟神社」に脚を伸ばした。昔、子供達2人とこの神社に参拝した時、日本酒の一升瓶を抱えて一心不乱にお百度を踏む若い女性2人を見た事があった。鬼気迫る雰囲気で少々怖かった事を思い出した。花の窟神社には道の駅が併設されていて混んでいた。運良くすぐに車を止める事が出来て神社を参拝した。道の駅でめはり寿司と秋刀魚寿司を買って串本に戻る道すがら熊野灘を見ながら食べた。ホテルに戻って、着替えてから義理の妹の家に向かった。この日は義理の妹に用意してもらった晩御飯を頂いたが食べきれず随分残してしまった。何故神倉神社の急な石段がそんなに難儀せずに登れたか?もしかして、という話を後日ネットで見た。近所の方が山形県の山寺に登った時、途中から非常に気分悪くなって来たので登るのをやめて下りて来た時に、近くの店に塩が売っていたのでそれを買って身体に塩を撒いてお清めをしたら気分も良くなって来たという話しを聞いて山寺にそんな怖い話があるのかとネットで調べてみたら結構な数の怖い話が出て来た。その中の話の1つに、山寺に登った時、凄く楽に登れた事が有りその時、霊感の有る人と一緒に登ったというのだが、その人が言うには何体かの霊と一緒に山寺に登ったから、身体が楽だったのだと。もしかしたら、神倉神社には霊と一緒に登った?この日は法事だったし。因みに私は何回か山寺に登った事が有るが、気持ちが悪くなった事は1度も無い。山寺を少し登ると右手に見えてくる、奪衣婆は怖くも有るし何処か可愛いような気もするし、私は奪衣婆ファンである。

 

神社 神倉神社 和歌山県新宮市

神社 花の窟神社 三重県熊野市