旅人の旅日記

バイク・青春18きっぷの旅諸々の旅の記録

親不知に泊まる 奥の細道ツーリングパート2

6月13日(火)続き。親不知・市振の関に行く途中に、鬼舞・鬼伏という、鬼にまつわる地名があった。私としては、鬼は大好きでシンパシーも感じる。この国の鬼というのは、当時の権力者にまつろわぬ人々に対する権力側の呼び方であると私は理解している。調べてみると、昔、出雲がこの地・越の地に攻め入ったが、この地の夜星武・エボシタケルが出雲との戦に勝ち、その時喜んで舞を舞った所が鬼舞というらしい。出雲の神々は正攻法では夜星武に勝てないので、出雲の神々の妃を夜星武に嫁がせたので、夜星武が出雲の神々に降伏した、その場所が鬼伏というらしい。古事記に有る出雲と越・古志の戦いの場所が鬼伏と鬼舞なのだろうか?天気は良い、海岸線を走る国道352号も程良いワインディングロードだ。程なく、本日の宿である「親不知観光ホテル」に到着した。ホテルに入る前に、「市振の関」に行こうかとも思ったけど今回は早めにホテルに入って、ひとっ風呂浴びて夕食を食べることにした。宿の女将さんの耳にはさりげなく翡翠のイヤリングが光っていた。風呂場はホテルの3階に有り、日本海に面していた。湯船は、男2人で入るには少し広いかなぁってくらいの広さ、ゆったり入れる。湯が温泉だったら最高だったんだけど。夕食は1階の食堂で頂く、私達の他に5.6組の宿泊客が居た。メニューはやはり海の幸。刺身は翡翠色の卵を抱いた甘エビ、サザエ、アジ、イサキ、ツブ貝。美味かった。刺身はもちろんだけど、刺身醤油が美味かった。地元の醤油?銘柄を聞けば良かった。後は、タコしゃぶ、ガシラ(あらかぶ)の塩焼き、もずく酢、魚のアラの味噌汁、白エビの天麩羅、白飯。先ずは生ビールで乾杯。白エビの天麩羅が生ビールに良く合う。生ビールを3杯飲んだ後、日本酒「親不知」を頼んだ。スッキリした飲み口で、少々辛口、料理にもピッタリだった。この日、夕食の給仕をしていただいた女性は住み込みで働いていて、この親不知観光ホテルに来て2年になると話していた。親不知に来る前は茨城県に住んでいたそうな。鄙びたホテルに女性が1人、住み込みで働いている、訳あり感が満載だが、訳などないかもしれない。日本酒を呑み乍ら色々想像してしまった。給仕をしていただいた女性は冬のアンコウがまた格別だとも言っていたが、中々、冬の雪の中、親不知を訪ねるのは骨である、とても興味はあるが。この日は記憶があるうちにお酒はやめた。明日も長い1日になりそうだ。