旅人の旅日記

バイク・青春18きっぷの旅諸々の旅の記録

怪我の功名、豊岡の街を楽しむ

2024年9月6日(金) 天気も良くバイクでツーリングに行く事にした。目的地は色々考えたけど、豊岡市へ、それも純然たる観光地巡り。異変はバイクを車庫から出す時に既にあった。バイクを移動させる時に、バイクの前輪からゴムを擦り付けるような音がした。明らかに空気が抜けている。水曜日に100キロ程走った時はどうもなかったのに。足踏み式の空気入れで前輪に規定通りの空気を入れ、ついでに後輪の空気圧を確認し少し空気を入れた。暫くしても前輪から空気の漏れる音もしないし、空気圧も正常だった。豊岡市の観光地で頭に浮かぶのは、「コウノトリの郷公園」と「玄武洞公園」くらい。とりあえず、コウノトリの郷公園を目指した。途中、出石川でコウノトリを発見。京都府北部・兵庫県北部でコウノトリは良く目にする。豊岡市内に入り、道案内の看板に従ってコウノトリの郷公園を目指目指した。バイクは快調に走っていた。コウノトリの郷公園は、コウノトリだけで無く、豊岡近郊に居る淡水魚や野鳥も紹介されている。あと、豊岡の産業についても紹介されている。豊岡の鞄は有名だが、麦わら細工にとても興味を持った。公園内の施設では、何人かの職員が来園者にコウノトリの説明をしてくれる。私が説明を受けたのは若いチャーミングな娘さんで、話しもとてもわかりやすかった。園内には飼われているコウノトリが6羽ほどいた。2羽のつがいは檻に入っていたけど、あとのコウノトリは放し飼いされていた、風切羽を切っているそうだ。コウノトリを見ていると、1羽が嘴をカタカタいわせて鳴き出した、それにつられて他のコウノトリもいっせいに鳴き出した。初めて聞いたコウノトリの鳴き声だと思う。全く期待もしてなかったコウノトリの郷公園だったけどとても面白かった。次は玄武洞公園に向かう。コウノトリの郷公園を出て暫く走るとバイクの前輪から音がする。バイクを止めて前輪を見て見ると明らかに空気が抜けている。この時は、ガソリンスタンドに行けば何とかなるかなぁ、バイク屋もあるだろう?くらいの気持ちだった。スピードを出さずウィンカーを左に出しながらゆっくり走る、スピードを出して曲がると前輪からタイヤが外れそうだ。こういう時に限ってガソリンスタンドが無い。暫く走るとENEOSを見つけてゆっくり飛び込んだ。店員さんにバイクの前輪がパンクしたようなので、直せるか尋ねたが、バイクのパンク修理はした事が無いという返事。でも、見るだけ見てみますとの優しいお言葉。

タイヤ全面に石鹸水をかけて空気漏れを探してくれたがどうもタイヤには穴は空いていなさそう。次にタイヤのバルブ付近に石鹸水をかけて見ると、ぷくぷく!バルブ辺りから漏れていた。空気が漏れる場所は分かったけどスタンドでは直せない。店員さんに近くにバイク屋は無いかと尋ねると、500メートル程先に山科ホンダというバイク屋さんがあるらしい。山科ホンダに電話すると対応するのでバイクを持って来てくださいとの返事。最初は押して500メートル行こうかとも思ったけど、ままよ、何とかなると思い、スタンドの店員さんは押して行った方が良いですよと言っていたが、自己責任で行ってみますとバイクで走り出した。バイク屋さんの近くには、バイク屋のご主人が道路まで出て待っていてくれた。バイク屋さんで前輪をバラしてみると、チューブのバルブ辺りが破れているという事だった。今はチューブの在庫が無いので修理は来週の水曜日以降になるという事だった。修理をお願いして、ヘルメットとウェアも預けて電車で帰る為に豊岡駅に向かった。ガソリンスタンドの店員さんにはポカリスウェットを持参して、改めてお礼の言葉を伝えた。途中、豊岡鞄ストリートが有ったが見ると欲しくなりそうなので脇目も振らず真っ直ぐ駅を目指した。歩いて思ったのだが、豊岡には古い建物がかなり残っている、その中の一つに、古い建物を利用したホテル「豊岡 ホテル 1925」が有った。部屋は6部屋しかない。機会があれば一度宿泊してみたいホテルだった。あと、豊岡は飲み屋・食事処が多い。ぶらぶら見て気になる店があった。「うな幸」鰻屋さんで料金も良心的な値段、「焼き鳥 権四郎」これらの店も機会があれば行ってみたい。豊岡駅に着いて列車の時間を確認しようと思ったがネットで調べれる事を忘れていた。喉も乾いたし小腹も空いた。駅の手前に「縁」という蕎麦屋を見つけておいたので縁に入った。先ずはビール、生ビール。帰りは電車なので飲酒も問題無し。ビールとだし巻き卵を注文した。だし巻き卵が出てくる前に一杯目の生ビールを空けて、2杯目のビールを注文した。生ビールもだし巻き卵も美味かった。蕎麦にも期待出来る。2杯目のビールを空けて日本酒「玉川」ともり蕎麦を注文した。縁の蕎麦汁は少し甘口、長野の蕎麦汁より少し塩辛い蕎麦汁だった。麺は細めでいい茹で加減。山葵も生の山葵を摺ったものが付いていた。この時は2人対面の個室を1人で使わせてもらったけど落ち着いて食べれてなかなか良いものだった。程良い酔いで縁を出た。電車には未だ時間がある。蕎麦屋の後は喫茶店。蜩・ひぐらしという喫茶店に入って、キリマンジャロを飲んだ。この蜩という喫茶店は1930年に開店して現在に至っている。開店当時、珈琲は一杯15銭、なんとメニューにはカルピスもあって、これも15銭。殆ど音のしない喫茶店、エアコンの稼働している音と時々珈琲豆をミルでひく音だけが聞こえる。ほんの一瞬だとは思うが寝落ちしてしまった。豊岡駅16時21発の電車で帰った。バイクのパンクのせいというかおかげで豊岡市内を楽しむことが出来た。中々面白い小旅行だった。

 

蕎麦屋 縁 豊岡駅近く

茶店 蜩 豊岡駅近く

観光地 コウノトリの郷公園 入園料 無料